逆浸透膜法(RO法)
逆浸透膜法(RO法)とは
イオンを分離できる膜を使い、水を浄化する方法です。この技術を使用すれば、工場の廃水を浄化し再度生産工程で使用する廃水リサイクルが可能となります。また、海水から塩分を除去して飲料水を製造したり、河川水や井戸水から純水を製造したりすることができます。
逆浸透膜法(RO法)の特徴

逆浸透膜には造水量やイオン除去率が異なる様々なタイプのものがあり、ユーザの原水条件や処理水要求水質に応じて最適な膜タイプを選定することにより、ランニングコストやイニシャルコストを低減することが可能となります。
すでに40年以上にわたって全世界に広く普及している処理方式で、日本企業が製造した逆浸透膜が世界各国で使用されています。
処理過程
以下に示す通り、一般的に前処理を行った後にRO処理を行います。
STEP1
前処理
逆浸透膜は非常に精密な膜なので、事前に原水中の懸濁物質(原水中の固形の粒子)を取り除く必要があります。従来は主に砂やアンスラサイト等のろ材を使用したメディアフィルターが前処理として使用されていましたが、近年では限外ろ過膜(UF膜)も広く採用されるようになりました。

STEP2
逆浸透膜処理
圧力容器の中に逆浸透膜エレメントを配置し、高圧ポンプによって昇圧された原水を圧力容器に供給します。圧力容器からは、逆浸透膜を透過しイオンが除去された処理水と、イオンが濃縮された濃縮水が出てきます。

処理可能な対象物
塩素を始めとする各イオン
RO実施例
純水製造の実施例
ボイラーをはじめ、様々な用途で使用する純水を製造するため、数多くのRO装置が採用されています。

海水から塩分を取り除きボイラー用水を製造するRO装置

自動車関連工場に採用されたRO装置

廃水を再利用し再度製造プロセスで使用するためのRO装置